精神障害者福祉手帳3級持ちで就職する方法と注意点

精神障害者福祉手帳3級を持っている人にとって、就職は頭の痛い問題です。

障害年金を受給できるほどではないが、かといって普通の人のようにバリバリ働ける状態でもない。

いわば、そんな宙ぶらりんな状態。

障害年金もないので働くしかない。

このページでは仕事のストレスから双極性障害を発症しながらも、福祉業界に転職し一般就労(クローズド)で17年働いている私が、
障害者福祉手帳3級持ちがもっとも”自分らしく・心地よく”働ける方法を説明します。

障害を隠すか、公表するか

まず最初に決めることは、障害を隠して就職する(クローズド)か、障害を公表して就職する(オープン)か、です。

基本的に、

・隠して就職する→一般枠就職

or

・公表して就職する→障害者枠就職

のどちらかとなります。

※一般枠で、かつ障害をオープンにしてそれでも採用されれば一番ありがたいですが、このご時世厳しいです。

専門職か、もしくは医療福祉業界(後述)でないと、精神障害もちを採用してくれる企業はあまり多くありません。

クローズド(一般枠)での就職

一般枠で働くことのメリット

この場合は、普通の人と同じように就職活動し採用される必要があります。
会社側に告知していないので、当然サポートを得ることはできません。

メリットとは、障害者枠の雇用よりも給料がよいこと。
デメリットは、病気の理解が一切得られないことです。急な体調不良で休んだりすることもままなりません。

私の経験からいうと、病状が3年以上安定していて服薬も変わってない、もしくはほとんど薬も飲んでいないような状態なら一般枠での就職を目指してもいいと思います。

病気を隠して働き続けることはつらい!

逆をいえば、症状がまだ不安定であるならば障害を隠しての就職はお勧めしません。
症状がきつくてどうにも仕事へ行けないときに、毎回うそをついて欠勤の連絡をするのは本当にストレスです。

病気を隠し、理解がえられないまま一般の人と同じように働くことはたいへん孤独でつらいことでして、
自分もついつい無理をしてしまい悪化しやすくなってしまいます。

欠勤が続けばいずれは本当のことを話さなくてはいけなくなりますし、そうなれば勤務継続は厳しいでしょう。

我々精神疾患を抱えるものにとっていちばん大切なことは、「こころが安定していること」です。

ちょっとしたストレスでも、いったんリズムを崩してしまうと戻すのに何か月もかかりますよね?

病状が安定していない限り一般枠での就労は控えたほうが無難です。

一般枠で働く場合のおすすめの業界は?

「それでも一般枠で働きたい!」

という場合、理解の得やすい職場として挙げられるのはなんといっても「介護」の仕事です。

医療福祉業界は、もともと障害に対して理解あるだけでなくシフト勤務やパート勤務などフレキシブルな働き方ができる職場です。

私見ですが、一般の企業と比べて精神障害持ちが働いている割合も結構多いと思います。医療福祉業界に限っては、障害をオープンにしながら一般枠での採用も狙えると思っています。

何と言っても志望動機として、

「自分も苦しい思いをしたので、同じように障害で苦しんでいる患者さんや利用者さんを助けたい」

とアピールすることができます。

もちろん症状が落ち着いていて欠勤することなく、ちゃんと働けることをアピールしなくてはいけませんが、弱点だった自分の障害を自分の強みに変えることもできます!

 

オープン(障害者枠)で就職

障害者枠のメリット

障害者枠でのメリットとして、「仕事内容の配慮」という面が一番大きいでしょう。

ストレスがかかる業務は外してもらえ、必要があれば時短勤務や休職などもできやすいというメリットが挙げられます。

また、現実的には狭き門ですが、一流企業では障害者雇用を推進しており、給与や社会保険なども非障害者と同等で受けられる場合もあります(これはかなりラッキーです)。

障害者枠のデメリット

デメリットは、給与水準は低く、社会保険も加入できないという点です。

障碍者雇用を多く促進している社会福祉法人の場合、施設内での就労継続A型事業、就労継続支援B型事業というものがありますが、内職的な作業などになってしまう為仕事が単調すぎることに不満がある人もいるかもしれません。

就労移行支援事業所を使う

障害者枠での就職をする場合、①ハローワークの障害者窓口を利用して就職する場合と、②就労移行支援事業所を経由して就職する場合の二つがあります。

ただし精神障碍者の場合、ハローワークの就職定着率は低いようです。

ハローワークの障害者窓口を経由して就職した精神障害者の職場定着率が34.6%なのに対し、職場定着支援を受けた場合の精神障害者定着率は82.3%という調査結果があります。(出典:2015年4月障害者職業総合センター)

就労移行支援事業所を使うメリット

就労移行支援事業所は、就職をする前に、スキルアップや面接対策といった就労に必要なトレーニングを行ってくれて、

その後に適した職場を紹介してくれます。就職後も長く続くようにいろんなサポートをしてくれます。

就労支援移行支援事業所のサービス例(無料)

  • PCスキル講座
  • ビジネスマナー研修
  • 体調管理講座
  • 対人スキル講座
  • コミュニケーション講座

また、こういったトレーニング以外にも事業所独自のコネクションを持っており、就職のあっせんをしてくれます。

就労移行支援事業所では、精神障害の程度やスキルの内容、やりたい仕事など事細かにヒアリングしてくれるので、就職後のギャップが低いことも、離職率が低い理由の一つかと思います。

 

就労移行支援事業所を利用しよう!

私は、就労に不安のある精神障害者手帳持ちは積極的に就労移行支援事業所を使うべきだと考えます。

なぜなら、

障害者手帳持ちの人のみの行政サービス

→就労移行支援事業所は、障害者手帳もちの人しか利用できません。

逆にいうと、手帳持ちならつかったほうが得!なのです

無料でスキルアップトレーニングができる

→公費でカバーできるのでふつうなら有料のスキルアップ講座が無料。

特に希望する職種に特化したトレーニングを受けられるのが最大のメリット。

自治体によっては交通費支給・お弁当支給なども

→自治体によっては、事業所までの交通費や弁当が支給されることも。

障害者枠をたくさん紹介してくれるのでいい職場に出会う確率が高い

→ハローワークよりも紹介先の選定が良い。

入職後のフォローも手厚い

→離職率が低い。

からです。

ハローワークだと、そこまで親身に一人一人対応してくれないですし、行ってみるとわかりますがお役所対応なのでものすごくこちらが気を使います。

また、精神障害者に対する理解も低く、悔しい思いをすることもありました。

以上の理由から、私はせっかく障害者手帳を持っているなら、就労移行支援事業所を使うべきだと思います。

おすすめ!
文章東京・埼玉・神奈川のおすすめ就労移行支援事業所

精神障害持ちの就職の成コツ

自分の病状のタイミングを見計らう

症状がひどいときに就職活動をしても、なかなかうまくいきません。

ですので、寛解したタイミングを見計らって就職活動を行うほうがうまくいきます。

【寛解(かんかい)とは?全治とまでは言えないが、病状が治まっておだやかであること。】

パニック障害とうつ病に関しては、ちゃんとした治療を長期に渡り受けると完治することが可能です。しかし、統合失調症や双極性障害に関しては、病状が治まっておだやかになることはあっても、完治することは現代の医学では難しいのが現状です。

 

薬を調整しながら生活の安定を図りながら再発のリスクを抱えて生活をしなければなりません。まず、その事実を本人や家族がしっかりと理解し受け止めてもらう必要があります。

すでに企業に就職していて転職を考えている人に関しては、パニック障害とうつ病は、最大1年半の休職が可能なので、健康保険の傷病手当を受給しながら完治することを待つという手段もあります。完治すれば、堂々と、転職活動を行えます。

しかし、統合失調症や双極性障害の場合、病状が治まっておだやかになってから就職活動を行い仕事につけたとしても、隠していても必ず再発してしまいます。ばれたときに企業に対し説明責任が問われてしまいます。

精神障害者福祉手帳3級持ちが採用されやすくなるには

寛解状態

3級の手帳を持ちながら採用されやすくなるには、間違いなく「寛解状態」であることが求められます。

つまり、病状が落ち着いていることですね。

不安定でいつ仕事を休むのか分からない応募者を採用しません。病状が治まっておだやかまではいってないが、半年は精神的に安定したことが保てている状態であることが望ましいですね。

できれば正直に話す

始めから自分の症状を申し出て、現状をしっかりと説明し隠さずに「障害者」であると認めてたほうがよいです。どうどうと所得税や住民税の控除、仕事上の配慮を受けたらいいかと思います。

また、仕事上で何を配慮してもらいたいのか、ちゃんと伝えておきましょう!「リーダー、管理職」は、間違いなくストレスの原因となります。