【医師の転職】エージェントを使った40代内科医の私の体験談ーエムスリーキャリア

エムスリーキャリアについての個人的体験

筆者は40代前半男性の消化器内科医ですが、数年前から転職を考えていました。がん治療拠点病院で働くということはやりがいのある仕事ではあったのですが、大病院ならではの雑務(入院診療計画書に自筆でサインしなければいけない等の内規や、難病申請の際の医師の業務の多さ、また医療用クリティカルパスを電子カルテに載せる作業をなぜか医師が行うといった不条理なものまで)の多さ等に疲れてしまったからでした。

転職を決心するまでに色々な経緯があったものの、出来る限り多くの医師転職サービスの会社にお願いをして、その中で某社の優秀で熱意のあるエージェントと出会い転職先の病院も決まりました。ただ、決まったその矢先にその優秀なエージェントさんが同業他社に移る(先生、一足早く私が転職してしまいました」と言われました)と聞いて愕然としました。エージェントさんに転職先を聞いたところエムスリーキャリアとのこと、聞いてそこは納得ではありましたが。

エムスリーキャリアは医師であればほとんどの医師が知っているであろう2004年上場の日本最大の医師向け交流情報サイトを立ち上げたソニー関連の会社です。もちろんサイトの業務だけではなく製薬会社向けマーケティング支援や治験の支援なども行っているわけですが、エムスリーの開業支援や医療情報の提供、情報交換の場や共同購入などの多彩な業務は私にも興味深いものでした。

思えばエムスリーが上場したての頃に大学院生だった私は薄給で、エムスリーのサイトでポイントを集めてアマゾンギフトカードにするべくサイト内を(院生同士で競うように)巡回していたものでしたし、最近は若いころのようにギフトカード狙いというよりは、情報を求めて、特に医療訴訟や新薬に対する、「偉い人」の意見ではなく自分と同じような一般の医師がどのように考えているのかという医者業界における世論の趨勢的な情報をドクターズコミュニティという掲示板(エムスリー会員以外は見ることができません)でチェックすることが多くなりました。

また、エムスリーとしては当然というべきか、医師向けサービスの一環として2015年ごろから転職支援サービスにも力を入れ始め、会社四季報にも載るほどに転職支援部門の「増員」を行いました。その結果、私の優秀なエージェントさんがエムスリーキャリアに移ることになってしまったわけですが。

私としては、優秀なエージェントを得ることはかなりの努力と偶然に恵まれないと不可能であることをそれまでの経験で身をもってしっていたので、エムスリーキャリアにも登録してそのエージェントの方に引き続きサポートしてもらうつもりでした。しかし、部門というか地域の区割りで不可能だったらしく、私には別の新しいエムスリーのエージェントの方がついてくれました。

しかし、優秀なエージェントが得難いということは平凡以下のエージェントがたくさんいるということに他ならず、エムスリーキャリアで新しく私の担当になった方は、私に面談に来るでもなく、電話をよこすでもなく、先方の病院に顔をつなぎに行くでもなく、数ヶ月に一度「医局の異動許可は降りましたでしょうか」というメールを寄越すばかりでした。

伝え聞いたところによると、先方の病院ではもはや私の異動はあきらめていたらしく(エージェントから連絡がないので当然といえば当然です)、私も医局の許可が下りず現在の病院で勤務を続けている状況です。うやむやのうちに転職の話自体が雲散霧消してしまいました。

筆者なりの結論めいたことを申しますと、エムスリーキャリアは全体としては常勤の転職支援に強い会社だと思います。エムスリーキャリアの中央部門(とでもいうのでしょうか)からメールなどで紹介してくる病院の数は多く、さすが名前が売れていて組織に力があるだけのことはあるなと思います。ただ、それは個々のエージェントの質を担保するところまではいかず(増員を急いだ影響もあったのかもしれません)、私にとっては不幸な結末に終わりました。

医者と病院とのめぐりあいがある意味で運命的なものであるのと同様、それを紹介してくれる転職サービスのエージェントとのめぐりあいも運命だと思います。

「この会社は常勤の紹介はあまりやってないから」という理由づけなどをして手間を惜しんで1社だけに依頼をかけたりすると、とんでもない回り道をすることにもなりかねません。個人的体験から言って、是非可能な限りの転職サービスにアクセスして運命のエージェントとめぐり合うことをお勧めします。また、私のような経緯で不幸な結末を迎えてしまうことはレアケースだとは思うのですが、今になって考えてみれば自分から積極的に相手の病院と顔をつなぎ続ける(医局に秘密で動いていたので不可能だったわけですが)事も必要だったのかと思います。エージェント任せにして大丈夫な場合がほとんどだとは思いますが、まかせっきりにしていたばかりに思わぬ事になってしまう事があるのも確かなようです。

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